2018年に外壁改修工事を施工させて頂いたTビル様
築年数が古いこと、雨漏りも見られるという状況を踏まえ
外壁調査、下地補修はもちろんのこと
傷んで古くなり、
雨漏りの原因になると思われたサッシの取り換え
取り換え前の様子
せっかく足場を組むのだから、出来るだけのことを!
何事もなく過ぎていたのですが
先日なんと、雨漏りしたとの連絡が・・・
お伺いしてみると
確かにキッチン面台の上に水滴が・・・漏れています。
赤外線カメラで見てみると
濃い青い部分が雨漏りしている箇所。
考えられる可能性は2つ
1つ目の可能性は、
キュービクル(高圧受電設備・写真右側)
水捌けも考慮して他より一段高い場所に位置するキュービクル。
というのも、このキュービクルから真下に躯体を貫通して
建物内部に電気が供給される仕組み。
2019年の屋上防水施工時に、雨漏りの可能性としてお話したのですが、
移動等費用が掛かるため防水材を手の届く範囲で塗りこめるだけ塗り込み、
雨漏りしたら考えようということになっていました。
もしかして・・・と思うことが
それは改修ドレンの長さ
上から見ると、排水口から樋に到達するまでかなりの長さ
もしかして、長さが足りていないのでは?
まず、この辺りから手を打ってみよう!
ということで見解をオーナーのIさまへ伝え、工事着手。
ということで、改修ドレンを
付属する蛇腹の長い長い改修ドレンに(特注なのだそうです)
替えてみました
同時にキュービクル周辺にも念のため、再度防水材を塗りこんでみました
その後、何度か雨が降っていますが
今のところ雨は漏れていません。
梅雨が明けるまで、もうしばらく鍵をお借りして
様子を観察してみようと思っています。
それから日が経ち
梅雨のフィナーレを飾るがごとく大雨が降った
昨日7月7日、様子を見に行くと
雨漏り、
止まってました!
ホッと胸をなでおろし、オーナーのIさまに報告。
Iさま、ご心配をおかけしました。
外壁改修工事に屋上防水工事もしたのに
雨が漏れるなんて何故? どういうこと?
どなたでもそう思うはずです。
このような状況でも信頼し任せて下さったIさま、
ありがとうございます。
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少し話が逸れますが
弊社のフリーダイヤルに年に何本か
新規のお客様からこのような電話が入ります。
別業者さんで防水をしたが、その後膨れてきた。
別業者さんで防水をしたけど雨漏りが止まらない。
果たして大丈夫なのか?
どうしたら良い?
という内容の相談です。
私どもがお伝えしていることは
まず、施工した業者さんに連絡してみては?
そのうえで、
その業者さんが真摯に対応してくださるなら
引き続きその業者さんにお任せしてみては?
塗装工事も天候に左右される一面がありますが、
それ以上に気象条件に左右されるのが防水工事です。
どんなに気を付けても、防水層が膨れてしまうことがあります。
勿論、私どもにも経験があります。
もともと躯体に含まれていた水分量
工事前後の気象状況(温度や湿度)
現況の防水材と、新規防水材との相性
特に年々過酷に、厳しくなる一方の気象状況には
今までの経験だけでは太刀打ちできない難しさを感じます。
「防水工事、難しいんですよ」
ついつい、電話の向こうのお客様に力説してしまいます。
雨漏り対策工事はさらに難しいです。
目に見えている穴を塞げば終わり!という単純な話ではなく、
何処から雨水が侵入し、
どのような経路をたどって室内に漏れ出てきているのか
目に見えない可能性を探り出し何度も雨漏りの状況を観察しながら
更に可能性を絞り込んでいく・・・どうしても時間がかかるものです。
雨漏りで相談をお受けしたけれど
フタを開けてみれば、
原因は上階のエアコンの水抜きパイプが原因だった・・
原因は結露だった・・・・それはもう、事例は様々多岐にわたります。
最後に
同じような立場にある業者さんをフォローしているようですが
やはり思うのです。
まずは、ご自身で選ばれた業者さんを信頼してほしい
それは私達にとっても、決して他人事ではないのです。
お客様に信頼して頂けるには?どうすれば?
答えなどある訳もない。
こうして時折お受けする相談のお電話も、
いろんな意味で大いに勉強になり、考えさせられる点があります。
日々悩み研鑽し続けることがお客様の安心や信頼に繋がれば・・・
そう思っています。